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インテリアコーディネーター入門(第10回)

2011年09月26日 インテリアコーディネーター入門(第10回)

こんにちは、八王子校インテリアデザイン科の飛塚です。

秋分の日を過ぎて急に秋めいてきましたね。

インテリアデザイン科の学生は10月9日のインテリアコーディネーターの試験に向けて、追い込みをしているところです。



さて、今日は「技術編」紹介の第3回目として、第5章「造形」について解説します。



私たちがインテリアデザイン/インテリアコーディネートをする際に目標とするのは、そこで快適に過ごせる空間を作ることです。

食卓を例にとると、空間の広さにマッチした上で無理の無い食事の姿勢をとれる家具の選択・配置、適切な明るさを確保できる照明器具の選定といった、機能や性能をまずは確保することが求められます。しかし、快適なインテリアをつくるために、これだけで十分でしょうか? 

実際のインテリア空間をイメージすると気づきますが、このような「機能」「性能」の他に「美しさ」も重要な要素ですよね。(だからこそ、私たちは食卓に花を飾ったりします)



それでは、「美しさ」を作り出すためのルールはあるのでしょうか?

答えは、「ある」とも「無い」ともいえます。美しさの感じ方には個人差があります。(だからこそ、10人のデザイナーがいたら同じ空間で10通りのデザインが生まれます)

しかし、古来よりの研究で明らかになっているのですが、多くの人が共通して感じる美しさというものは確かに存在します。どのような美しさのルールがあるかを知ることは、プロとしてコンスタントに結果を出すために必要な知識といえます。



さて、「インテリアコーディネーターハンドブック」では、美しさの造原理を「形」と「色」に分類しています。そして、「形」の美しさの原理として「ユニティとバラエティ」「ハーモニー」「バランス」「プロポーション」「リズム」の5種を挙げています。



今日はこの中で一番わかりやすいと思われる「バランス」の一種である「対称(シンメトリー)」について、少し考察してみましょう。



私たちの身の回りを注意してみると、自然界にはシンメトリーなものがたくさんあることに気づきます。まず私たちの体は顔であれば鼻、体であれば背骨のあたりを軸として左右対称ですし、多くの動物・植物においても正面から見るとシンメトリーとなっていることが多いです。そして、インテリアデザインにおいても、シンメトリーでまとめる例が多数見受けられます。


犬インテリア



では、私たちがシンメトリーに美しさを感じる理由はどこにあるのでしょうか?

筑波大学名誉教授の三井秀樹さんは著書の中で「天変地異や戦いの絶えなかった昔から人々は平和や安定を願ってきた。・・・シンメトリーの形はそのシンボルとしての形象であったにちがいない。」(「美の構成学」p.100)と述べています。シンメトリーに私たちがある種の安らぎを覚えるのは、このような背景があるのでしょうか。



さて、造形のもう1つの大きな要素である「色」について、インテリアコーディネーターはどのようなことを知っているべきなのでしょうか。



まずは色の基本として、色の表し方について理解する必要があります。皆さんは中学生のころに「色の3属性」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか? 

色の3属性とは「色相」(赤、青、黄のような色あいの違い)、「明度」(色の明るさの度合い)、「彩度」(色の鮮やかさの度合い)のことです。全ての色はこの要素の組合せで特定することができます。この3属性という考え方を元に、有名な「マンセル表色系」などの色の表現方法が作られました。(マンセル色立体出典「インテリアコーディネーターハンドブック」p.106



マンセル色立体


色の表現方法以外に色の感情効果(暖色と寒色など)、配色と調和など色に関連する要素はたくさんありますが、最終的な目的は適切なインテリアの色彩計画を立てることです。すぐれた色彩計画のためには経験が必要ですが、経験の浅さを補うためにも色に関する知識は重要です。



以上、造形の分野について概要を見てきましたが、インテリアコーディネーター試験ではどのような問題が出るのでしょうか? 下記は平成22年度に出た問題です。


造形に関する次のア〜オに示す用語や記述について、それぞれの下に帰した語群の中から最も関係のないものを選んで、解答欄の番号にマークしなさい。



 シンメトリー

【語群】    1.ルネサンス建築             2.ロココ様式のインテリア   

3.ギリシャ神殿                              4.平等院鳳凰堂



ギリシャ神殿とその流れを汲むルネサンス建築は左右対称のデザインを取ることが多いです。また、平等院鳳凰堂は10円玉の裏面のデザインで有名ですが、これも左右対称です。したがって、正解は2.ということになります。この問題はデザイン史について知らないと難しいですね。(パルテノン神殿の復元図出典「インテリアコーディネーターハンドブックp」.25)


パルテノン神殿10円玉

仮に今の段階で正解が分からない場合でも、「ルネサンス」や「ギリシャ」などという言葉については、世界史の授業で触れたことがあるのではないでしょうか。インテリアコーディネーターの知識というのは、世界史のような一般常識に、デザイナーとしての視点を付け加えたものが結構あります。ですから、インテリアコーディネーターを目指す方は、一般教養についても日ごろから貪欲に吸収するようにしたいですね。

 


今日は美の造形原理について、その極一部をお伝えしました。

次回は第6章「建築構造と構成材料」をとりあげます。

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